
診療報酬改定関連・解説
疑義解釈(その2)について New!
在宅療養支援診療所において、重要なポイントとなった問88~問92について整理し解説します。
【問88】
すべての支援診において、往診担当医の氏名・担当日を文書により患家へ提供していること
機能強化型支援診(連携型)においては、雇用契約のない医師は認められない
→従来の支援診は第三者による体制確保が認められたが、機能強化型の支援診は認めない
【問89】
氏名を提供していない往診医が往診する場合、事前面談は保険医療機関に直接訪問またはカンファレンスによる対面での実施に限る
→電話やウェブ面談は不可である
【問90】
氏名を提供していない往診医が往診する場合、診療方針等の共有内容は以下の通り
①直近の診療内容(増悪や急変の可能性がある患者の詳細も含む)
②緊急時の入院先や地域の医療提供体制に関する情報
③物品(医療材料等)や電子カルテの使用方法
【問91】
氏名を提供している往診担当医であっても、普段から訪問診療に従事しているまたは従事している医師と日常的に対話できる医師以外の場合は、事前面談が必要
→機能強化型の連携体制を構築している医師の場合も面談が必要
【問92】
機能強化型支援診(連携型)において、普段から訪問診療等を行う医師に含まれる往診担当医の場合、診療方針等の共有内容は【問90】に同じ
【まとめ解説】
以上により、厚生労働省は「責任の所在」の明確化と「情報の連続性」を明確にさせようとしています。
24時間体制を維持するために外部の応援医師に頼ることは容認しつつも、それが「単なるアルバイトによる場当たり的な診察」になることを強く警戒しています。
また、患者への医師名の事前公表や、応援医師に対する「対面での事前打ち合わせ」を義務付けることで、主治医の診療方針が途切れることなく引き継がれる体制(情報の連続性)を担保しようとしています。
少なくとも、機能強化型と名乗っている医療機関においては、自院でしっかりとした24時間体制を確保することが求められています。
令和8年度の診療報酬改定(告示)第2弾
①電子的診療情報連携体制整備加算
【施設基準】
★共通の基本要件(加算3:以下(1)〜(7)すべて)
(1)オンライン請求を行っていること
(2)明細書を無償で交付していること
(3)オンライン資格確認を行う体制を有していること
(4)診察室等でオンライン資格確認等システムにより取得した診療情報を閲覧・活用できる体制
(5)マイナ保険証利用率が30%以上であること
(6)マイナポータルの情報に基づき、健康管理の相談に応じる体制
(7)医療DX推進の体制等を、院内掲示およびウェブサイトに掲載していること
★加算2:上記(1)〜(7)に加え、以下(8)〜(10)のいずれかを満たすこと
(8)電子処方箋を発行する体制
(9) 安全管理ガイドラインに準拠し、電子カルテ情報共有サービス等との接続インターフェースを持つ電子カルテを有すること
(10) 電子カルテ情報共有サービスまたは地域の医療情報連携ネットワークによる診療情報等の活用体制
★加算1:上記(1)〜(10)をすべて満たすこと
【 算定要件】
オンライン資格確認等から得た診療情報を、実際の診療(診療計画の作成等)において活用すること
地方厚生局長等に施設基準の適合を届け出た保険医療機関であること
初診・再診ともに月1回に限り算定可能
この加算を算定する場合、明細書発行体制等加算は別に算定不可
②遠隔電子処方箋活用加算
【算定要件】
情報通信機器を用いた診療において、電子処方箋を発行した場合に算定
重複投薬チェックの活用: 電子処方箋管理サービスを用いて最新の薬剤情報を確認し、処方登録時に重複投薬等チェック機能を利用すること
薬局の体制確認: 患者が希望する保険薬局が、電子処方箋に対応していることを事前に確認すること
【施設基準】
電子処方箋発行体制:院外処方の際、原則として電子処方箋を発行、または引換番号付きの紙の処方箋を発行し処方情報を登録する体制
ウェブサイト掲載: 電子処方箋対応医療機関であることを自社のウェブサイトに掲示していること
③訪問看護遠隔診療補助料(D to P with N)
情報通信機器を用いた診療(オンライン診療)を行う際、医師が「看護師等の同席が必要」と判断し、実際に患家を訪問して補助を行った場合に算定
【算定イメージ】
パターン①:医師と同一医療機関の看護師が訪問する場合
医療機関が「情報通信機器を用いた診療」と「訪問看護遠隔診療補助料(265点)」を併せて算定
パターン②:医師からの指示を受けた訪問看護ステーションの看護師が訪問する場合医療機関: 「情報通信機器を用いた診療料」を算定
訪問看護ステーション: 「訪問看護遠隔診療補助料(2,650円)」を算定
④看護師等遠隔診療検査・注射・処置実施料
【主な違い】
看護師等遠隔診療実施料(注射・検査・処置): オンライン診療中、医師の指示に基づき看護師等が現場で「具体的な処置や検査を行うこと(技術料)」を評価するもの
訪問看護遠隔診療補助料: オンライン診療の際、看護師等が患家を「訪問すること(訪問料)」を評価するもの
【算定イメージ】
ステップ①: 計画外の訪問でオンライン診療をサポートした場合、「訪問看護遠隔診療補助料」を算定します。
ステップ②:その場で医師のリアルタイムな指示を受け、採血(検査)や点滴(注射)を行った場合、従来の実施料に代えて「看護師等遠隔診療実施料」を重ねて算定
【算定のポイント】
オンライン診療(D to P with N)において、訪問看護ステーションの看護師が検査(生体検査や検体採取など)を補助した場合、その診療報酬(看護師等遠隔診療検査実施料など)の請求は、情報通信機器を用いた診療を行う医療機関が行う
報酬の分配については、医療機関と訪問看護ステーションの間で「相互の合議」によって精算することになります。
令和8年度の診療報酬改定(告示)第1弾
個別改定項目のうち、前回の答申では明らかになっていなかった、細かい算定要件や施設基準を中心に解説します。
①外来・在宅ベースアップ評価料
令和8年度に3.2%(看護補助・事務職員は5.7%)令和9年度にはさらに倍の賃上げを目指す
対象となる職員は、『医療機関に勤務する職員』=直雇用に限る(派遣社員や業務委託は対象外)
届出情報・様式の簡素化(賃金改善計画書は作成不要)
これまで届出していなかったけれど、実質ベースアップ相当の賃金(令和8年度3.2%+令和6・7年度2.3%)を支払っていた場合は、新たに届出することで届出していた場合と同様の点数を算定できる
②特定機能病院等紹介患者受入加算(60点)
診療所又は200床未満の病院が、特定機能病院等からの紹介を受け初診を行った場合に算定
※地域の特定機能病院、地域医療支援病院がどこなのか?調べておきましょう!
③連携強化診療情報提供料
算定対象をすべての医療機関に拡大し、情報提供が行われた際、紹介元と紹介先双方で算定可能となった
病院の専門医と共同で継続的に治療管理を行う場合、患者1人につき3月1回算定
※受け取った医療機関側も算定できるので、文書管理は大事になります
④在宅医療充実体制加算(施設基準)
機能強化型支援診・支援病における十分な体制及び相当な実績の施設基準が設けられた
・常勤換算医師数3名以上、かつ常勤医師2名以上
・自院単独で24時間連絡・往診体制を確保(外部の委託機関に頼ってはダメ)
・1年間の緊急往診30件以上、かつ看取り30件以上の実績
・『別表第8の2』に該当する患者が2割以上
・在宅医療情報連携加算の届出
・在宅医療に携わる地域医療実習生、研修医、専攻医等の受入(過去2年以内に)
※機能強化型で連携型を組んでいる個人クリニック(一人常勤医)では、とても難しい条件となりました
⑤連携型機能強化型支援診(算定要件)
・平時から訪問診療を行っている医師※による24時間往診体制を月に4回以上確保
※連携先医療機関の患者に対し、往診日前日以前にカルテを閲覧できる状態であり、患者情報を共有し、10回以上の往診経験がある医師も含む
⇒従来通り、機能強化型(連携型)支援診として算定できる
・上記を満たせない場合
⇒従来型の支援診として算定する(連携型を解消する必要はない)
⑥支援診・支援病(施設基準)
第三者による連絡体制(コールセンターによる受電)は認められた
事前に往診医の氏名を提供できない場合、常勤の訪問診療医と往診日以前に面談し、診療方針を共有していること
(事前に氏名を提供できない医師は1人まで)
※これを満たせなけれは、支援診の要件である24時間往診体制を確保していると認められない
⇒支援診以外の医療機関として算定する
⑦在医総管・施設総管(算定要件)(すべての医療機関)
在宅患者訪問診療料を月に2回以上を算定する患者において、『別表第8の2』『別表第8の3』の患者数が、2割以上であること
※『別表第8の2』『別表第8の3』の重複カウントは認められない
※対象患者の状態ではなく、実際に算定された回数で計算される
⇒以上を満たせなければ、月1回の点数で算定する
個別改定項目(答申)が出ました
2月13日、診療報酬改定(答申)が出されました。
個別点数がつきましたので、今回は点数が変更・新設された項目を中心に、診療パターンに合わせて整理してみました。
(★は要届出)
①初診料
★電子的診療情報連携加算(1~3)15~4点
特定機能病院等紹介患者受入加算 60点
★外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)17または23点
外来・在宅物価対応料 2点
②再診料 76点
★電子的診療情報連携加算 2点(月1回)
または明細書発行体制加算 1点(都度)
★時間外対応体制加算(1~4) 7~2点
★外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)4または6点
外来・在宅物価対応料 2点
③在宅患者訪問診療料(Ⅰ)890点または215点
在宅患者訪問診療料(Ⅱ)152点
★外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)同一建物居住者以外 79または107点
同一建物居住者 19または26点
外来・在宅物価対応料 3点
④生活習慣病管理料
眼科医療機関連携強化加算 60点
歯科医療機関連携強化加算 60点
★充実管理加算(1~3)30~10点
⑤機能強化型在宅療養支援診療所
★在宅医療充実体制加算
・往診料(緊急・休日・深夜加算)200点
・往診料、在宅患者訪問診療料(在宅ターミナルケア加算)2000点
・在宅時医学総合管理料 各区分で倍増
・在宅がん医療総合診療料 300点
⑥多職種連携
★訪問看護医療情報連携加算 100点
★訪問看護遠隔診療補助料 265点
訪問診療薬剤師同時指導料 300点(1回/6月)
看護師等遠隔診療検査実施料 1種類100点 2種類以上150点
看護師等遠隔診療注射実施料 100点
看護師等遠隔診療処置実施料 1種類100点 2種類以上150点
【考察・アドバイス】
細かい要件や基準は、3月の告示・通知が出されます。
今回、点数が下がった、または要件が厳しくなった項目は、今後何らかの項目に包括されるでしょう。
また、導入・浸透に目処が立ち役割を終えた項目は、その内消滅する可能性があります。
今のうちに算定できるものは、もれなく算定していきましょう。
(新設項目はすぐ対応が基本です。様子見は危険です。)
連携に関する項目やベースアップ評価料は、できる限り対応していきましょう。
そして何より、これらの点数改定は医療事務員だけでなく、クリニックスタッフ全員で共有することが大切です。
個別改定項目(短冊・個別点数なし)が出ました
2026年1月23日、来年度診療報酬改定(個別改定項目について)が出されました。
今回はまだ個別点数はついていませんが、外来診療+在宅医療のクリニックが、改定において“実務対応が必要”になりやすい主な変更・追加点を、運用目線で整理しました。
1) 共通
★物価高騰対策
・初・再診料、訪問診療料等(初・再診料が包括される点数も含む)を引上げ
・基本診療料等の算定に併せて算定できる加算”として「物価対応料」を新設
外来・在宅は 「初診時/再診時等/訪問診療時」 の区分
令和9年6月以降は「200%(2倍)」を算定
★人件費(ベースアップ評価料の変更)
・段階評価(継続して賃上げに係る取組を実施している医療機関と差別化)を設定
・令和9年6月以降は「200%(2倍)」を算定
★医療情報取得加算/医療DX推進体制整備加算を廃止し、「電子的診療情報連携体制整備加算」を新設
これに伴い、施設基準(通知)も見直し(サイバーセキュリティ対応を含む)
【対応】
届出要件の再点検(院内掲示・WEB掲載・同意取得・運用ログ等)が整備されている確認
★BCP(業務継続計画)の追加要件化
機能強化加算、在宅療養支援診療所等の施設基準に、BCP策定・定期見直しが追加
【対応】
BCPを「作る」だけでなく、見直し頻度・訓練・連絡網・代替手段(停電/通信断/災害時の処方・記録)まで“運用”で説明できる形に整備する必要
2) 外来診療
★生活習慣病管理料(Ⅰ)(Ⅱ)
①療養計画書:患者等の署名は不要に変更
②生活習慣病管理料(Ⅰ)は、6か月に1回以上の血液検査実施を要件化
③受診連携に関する「眼科/歯科医療機関連携強化加算」を新設
④糖尿病以外で自己注射指導管理料の算定患者の見直し
⑤生活習慣病管理料(Ⅱ)は医学管理・時間外対応・情報提供等の一部が包括項目除外
【対応】
・計画書テンプレの改訂(署名欄の扱い、交付手順の簡素化)
・検査サイクル管理(6か月ごとの採血を運用で落とす:予約導線・未実施のアラート)
・眼科・歯科への受診勧奨/紹介・情報連携の記録様式整備
・レセコンの包括/除外設定の再点検
3) 在宅医療
★在支診の「24時間往診体制」における外部医師活用
第三者(株式会社等)が往診対応する形でも、往診医は保険医療機関の常勤医師と事前に面談し、診療方針等の共有を行っている者に限られると明記
【対応】
在宅担当の常勤医師と事前面談し診療方針等を共有が満たせる設計に見直し
★機能強化型(連携型)在宅療養支援診療所
平時から訪問診療を行っている医師が、時間外往診体制を確保している時間帯で評価を区分
【対応】
連携型の医療機関内で「時間外を誰がどのくらい担うか」を契約・シフト・記録で説明できる形に再整理
★在宅時医学総合管理料
「月2回以上訪問診療を行う患者」の区分で、患者の状態(重症度等)の構成割合を要件化
【対応】
月2回以上の対象患者の定義・該当性の根拠(病状・状態)を説明できる記録設計に更新
★訪問診療薬剤師同時指導料
訪問診療を行う医師と連携する薬局薬剤師が同時訪問することに対する評価新設(6月に1回)
【対応】
連携薬局と対象患者選定、同意、同行時の記録様式、情報共有フォーマットを合意。
★D to P with N のオンライン診療の評価の明確化
訪問看護+オンライン診療 → 在宅患者訪問看護・指導料の併算定可
看護師等が“診療補助のみ” →「訪問看護遠隔診療補助料」新設
看護師等が“検査・処置実施”→「看護師等遠隔診療検査実施料」「看護師等遠隔診療処置等実施料」新設
令和8年度診療報酬改定案が出ました
2026年1月9日、来年度診療報酬改定のたたき台が出されました。
外来・在宅分野においては、以下の内容が入る予想です。
①初再診料や訪問診療料、基本診療料が含まれる診療料のベースアップ
②初再診料とは別に、物価高騰対策として加算等の上乗せ点数追加
③既存のベースアップ評価料に事務職員も含む
④在宅緩和ケア充実診療所・病院加算の名称変更と要件・評価の見直し
⑤往診時医療情報連携加算の要件見直し
⑥連携型機能強化型支援診の連携体制確保時間に応じた評価の見直し
⑦支援診・支援病のBCP策定義務を要件化
⑧在医総管(施医総管)の要件見直し
⑨在宅療養指導管理材料加算の算定回数統一
⑩薬剤師による訪問同行に対する新たな評価
個人的には、⑥がどのようになるのか気になります。
連携型支援診は多いですが、実際は形だけで、自院の患者は自院で対応する場合がほとんどかと思います。
連携型を組んで高い点数を算定しているからには、日頃から連携内の患者に対して、どれだけ自ら医療提供時間を確保しているかが、評価の分かれ目になるのではないでしょうか。
令和8年度診療報酬改定率から分かること
今回の改定では、診療報酬は 全体では +3.09% の増加 (令和8年度と9年度の平均で計算)となり、医療機関が 人件費・物価の上昇に対応できるようにするため の改定です。
特に、看護補助者及び事務職員についても賃上げの対象になることが決まりました。
全体の印象としては、病院に手厚く分配をしたメリハリをつけた改定となった一方で、在宅医療についてはマイナス改定(-0.15%)となり、 実態に沿った評価の見直し がされると思います。
診療報酬改定における支払側と診療側の意見まとめ(外来・在宅抜粋)
【支払側の要望】
・機能強化加算の見直し
・地域包括診療料・加算の要件追加
・生活習慣病管理料の要件追加
・外来管理加算の廃止
・処方箋料の引き上げ・長期処方
・医療DX推進体制整備加算と医療情報取得加算の廃止
・明細書発行体制等加算の廃止
・機能強化型在支診のより細かい評価
・連携型在支診のメリハリ評価
・包括的支援加算の適正評価
【診療側の要望】
・初再診料、外来管理加算の適切な評価
・医療DXに係る診療報酬上の評価見直し(ランニングコスト代)
・外来感染対策向上加算の見直し
・特定疾患療養管理料の対象疾患拡大
・生活習慣病管理料の要件見直し(療養計画書廃止等)
・機能強化型在支診の病床有無による点数格差是正
・在宅患者訪問診療料の要件緩和
・終末期に向けてのACP支援管理料の新設
・物価高騰に伴う検査料の見直し
今後、来年2月にかけて双方の要望について落としどころを決めるための議論が続いていきます。動向を見守っていきたいですね。
令和8年度診療報酬改定の基本方針の概要から分かること
今回の改定では、単に診療をした数ではなく、実際の医療の質を重視する方向が示されています。
また、電子カルテやリモート診療、情報連携システムなどのデジタル活用が進めば、その体制を評価する方向が示されています。
✨ 実務のポイント:
記録と算定理由が一致しているか、より慎重なチェックが必要
デジタル記録を算定根拠として活用する工夫
これからの在宅医療事務は「ただ算定できるか」ではなく、「なぜ算定できるかを説明できるか」が求められる時代になりそうです。
「かかりつけ医機能の評価」の再構築について
資料では、かかりつけ医としての役割をしっかり果たしている医療機関に 報酬で評価を与える仕組みをつくるべきという方向性が挙げられています。
※これは、ただ診察回数を増やすだけではなく、患者の生活や健康を総合的に支える医療を 重視した評価にする という考え方です。
外来クリニックにおいて、今後動きがありそうなのは
・機能強化加算
・外来管理加算
・地域包括診療料・加算
・処方箋料 このあたりのようです。
かかりつけ医機能を有する医療機関に対する評価をどこに置くか?
これまで出来高扱いが多かった外来点数も、いよいよ包括的点数へ移行されるかもしれません。
在宅について(その3)より
2025.11.12の中医協総会において、来年度の診療報酬改定での新設・改定に影響がある議論内容は以下の通りです。
①24時間体制の確保に当たって、第三者によるサービスを利用する場合の連絡・往診体制の要件見直し
→時間外や夜間の対応について、しっかり患者への説明・同意を行うこと
②在宅療養指導管理材料加算の各項目の複数月算定ルールの統一
→複数月が統一されると、算定する側も見落としや誤りを防げそうで良いですね
③薬局薬剤師による訪問診療同行の評価
→助かる在宅医が増える一方で、薬剤師との訪問スケジュールの調整が必要になってくるかと思われます
④訪問看護指示書の郵送費用負担先を明確化
→もともと通知では、『訪問看護指示書は医療機関が準備し交付する』となっており、今後は医療機関が負担することになりそうです
在宅について(その2)より
2025.10.1の中医協総会において、来年度の診療報酬改定の議論が進んでいます。
新設・改定に影響がある議論内容は以下の通りです。
①在宅医療を提供する十分な医師配置、看取り実績、重症患者対応、他医療機関への支援機能を持つ機能強化型支援診・支援病に対するプラス評価
②支援診・支援病の施設基準においてBCP策定の要件化
③要介護度が低い在宅患者に対する在医総管(施医総管)の評価(さらに細分化??)
④訪問看護における『同一建物・単一建物』利用者人数や訪問回数に応じた包括的評価
⑤高齢者住まい等の併設・隣接訪問看護STによる短時間・頻回の訪問看護には、「頻回な訪問看護の必要性」を訪問看護指示書に明記
医療機関として、上記の論点・改定可能性を踏まえて 先行的に整備すべき体制・指標 をおさえておくことが重要です。
後期高齢者医療の負担軽減措置が終了しました
後期高齢者医療の被保険者のうち、一定以上の所得のある患者の一部負担金の割合が2022年10月から2割へ引き上げられたことに対して、入院外医療の窓口負担の増加額を1カ月3,000円までに収める負担軽減措置(いわゆる「配慮措置」)が実施されていました。
2025年9月30日に負担軽減措置が終了することにともない、2025年10月診療分からは本則どおり2割負担となります。
該当患者の1カ月の入院外医療の負担上限額は18,000円で変わらず、そこに至るまでは2割負担で負担金を徴収することになりますので、これまで軽減措置に該当していた患者さん対して、負担額増に関するお知らせなどを行うことをお勧めします。
なお、診療報酬明細書(レセプト)の特記事項欄は「41区カ」のままで変更はありません。
医療DX推進体制整備加算等の見直しについてまとめ
医療DX推進体制整備加算と在宅医療DX情報活用加算において、マイナ保険証利用率の実績や、電子処方箋管理サービスの導入実態を踏まえた評価で、点数の見直しを行うこととなりました。
令和7年10月から開始になります。
(マイナ保険証利用率:現行)→2025.10月~2026.2月→3月~5月
電子処方箋導入済
イ 医療DX推進体制整備加算 1 12点(45%)→60%→70%
ロ 医療DX推進体制整備加算 2 11点(30%)→40%→50%
ハ 医療DX推進体制整備加算 3 10点(15%)→25%→30%
電子処方箋未導入
ニ 医療DX推進体制整備加算 4 10点(45%)→60%→70%
ホ 医療DX推進体制整備加算 5 9点(30%)→40%→50%
ヘ 医療DX推進体制整備加算 6 8点(15%)→25%→30%
疑義解釈より
<電子処方箋を導入し、加算1~3を算定する場合>
同年4月1日までに新たな様式による届出直しが必要
<電子処方箋未導入で、加算4~6を算定する場合>
届出直しは不要
<加算1~6のいずれの基準にも満たない場合>
令和7年3月31日時点で既に医療DX推進体制整備加算の施設基準を届け出ている保険医療機関は、届出直しは不要であるが、この場合は当該加算を算定することはできない
【在宅患者訪問診療料、在宅がん医療総合診療料】
イ 在宅医療DX情報活用加算 1 11点(電子処方箋導入済)
ロ 在宅医療DX情報活用加算 2 9点(電子処方箋未導入)
疑義解釈より
加算2を算定する場合の届出直しは不要だが、加算1を算定する場合は新たに届出直しが必要
★補足資料:001521280.pdf
電子カルテ情報共有サービスにおいても、経過措置を令和8年5月31日まで延長しました。またまだテスト段階であり、導入までには時間がかかると見込んでいるようですね。
施設基準等の届出に対する受理通知の取扱いが変更されます
令和7年6月30日付で、「「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」等の一部改正について」が厚生労働省から発出されました。
改正後は、受理通知の郵送が廃止され、各医療機関が地方厚生(支)局のwebサイトを確認する必要があります。
運用開始は、令和7年8月算定開始の施設基準に関する届出からです。
施設基準の届出をおこなったあとは、受理の状況についてチェックを怠らないようにしましょう。
外来・在宅ベースアップ評価料について計画書・報告書の提出が必要になります
2025年3月末までに外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)・(Ⅱ)を届出・運用開始した医療機関は、6月30日までに、2025年度分の賃金改善計画書(以下:計画書)の提出が必要となります。
また、2024年度分の賃金改善実績報告書(以下:報告書)については、8月31日までに作成し提出する必要があります。
★作成方法はコチラから↓
(Ⅰのみ)000395077.pdf
(Ⅰ・Ⅱ両方)000395078.pdf
在宅患者のマイナ保険証利用率も追加できるようになりました
これまでマイナ保険証利用率には、通常の外来患者のみが反映されていましたが、今後は在宅患者がマイナ保険証を利用した場合も、利用率に反映されることになりました。
4月においては、以下のように補正した上で請求可能です。
社会保険診療報酬支払基金が通知したマイナ保険証利用率(%)(※)+
当該月の在宅医療DX情報活用加算1・2の総算定回数÷外来レセプト件数✕100(%)
(※)利用者数÷外来レセプト件数×100
なお、令和7年5月以降の実績については、居宅同意取得型のオンライン資格確認によるマイナ保険証利用件数も含む利用率が、社会保険診療報酬支払基金から通知される予定です。
2025年5月31日までの経過措置終了にご注意を!
令和7年6月1日以降も引き続き算定する場合に届出が必要とされているもの等について、届出漏れ等が生じないようご注意ください。
(特に自院ウェブサイトへの掲載が必要な項目は、今一度確認をしてください)
また改めて新たな届出が必要な項目については、令和7年6月6日までに届出書の提出があり、同月末日までに要件審査を終え届出の受理が行われたものについては、同月1日に遡って算定することができます。
参考:*001377080.pdf
2025年4月~選定療養対象医薬品変更
薬価改定に伴い、長期収載品の選定療養の対象となる医薬品リストが変更され、新規に追加されたものが43品目、対象外となったもの133品目で、合計1006品目となります。
在宅患者にもよく処方される医薬品もありますので、一度ご確認ください。
対象医薬品一覧は、最新情報ページに掲載しています。
新制度・施策・その他情報解説
医療費助成の受給者証及び診察券のマイナンバーカードへの一体化
医療費助成の受給者証及び診察券のマイナンバーカードへの一体化に関する補助金の申請が始まりました
診療所においては、以下のいずれかの改修を選択して、補助金を受給することができる。(上限54,000円)
①医療費助成の受給者証情報をオンラインで取得するためのレセコンの改修
②医療費助成の受給者証情報をオンラインで取得するとともに、マイナ診察券で受付を行うためのレセコンの改修
③マイナ診察券で受付を行うためのレセコンの改修
申請期限は、2026年(令和8年)1月15日までになります。お忘れなく。
https://www.mhlw.go.jp/content/12600000/001488109.pdf
スマートフォンのマイナ保険証確認に向けて準備すること
2025.9.19から、スマートフォンでの資格確認方法が始まります
【医療機関側が行うこと】
①顔認証付きカードリーダーに対応した汎用カードリーダーの購入
→AmazonビジネスのECサイトにて、各医療機関向けに発行されたクーポンを利用し、申請手続なく1/2補助(補助上限7,000円)で割引後の価格で購入可。診療所は1台、病院は3台まで補助対象
②汎用カードリーダーと資格確認端末(PC)との接続
→医療機関での新たなシステム改修や、顔認証付きカードリーダーの買い替えは不要
③窓口での受付環境の整備
→スマホ対応施設であることを患者が確認できるステッカーの掲示
【スマートフォンが使えない場合】
・マイナポータルアプリからスマートフォンにマイナンバーカードを紐付けしていない
・電子証明書の有効期限が切れている
・スマートフォンの機種変更で、マイナンバーカードの移行手続きができていない
以上の場合は、他の方法による資格確認を行ってください
新設された『駐車許可証(エリア)』申請に向けて行うこと
【千葉県の場合の申請方法】
①申請にあたり、講習会を受講する(病院・診療所の代表者が受講すること)
②駐車許可申請書に『受講修了証明書を添付』して申請する
(患者の居宅エリアが複数にまたがる場合は、それぞれの管轄警察署に申請が必要)
③許可証の有効期限が最長1年間であり、更新な度に受講が必要になる
※講習を受けずに申請も可能だが、その場合は従前どおりの患家ごとの申請となる
まずは、講習会の開催場所を警察署等で確認しましょう。
健康保険証の有効期限切れに伴う医療機関の対応
従来の健康保険証から移行期である中、8月1日からの医療機関側の対応として、保険情報が確認できない患者に10割の負担を求めるのではなく、オンライン資格確認システムにて可能な限り資格情報を照会するなどした上で、患者に対して3割等の一定の負担割合を求めてレセプト請求を行うよう求められています。
こうした移行期における暫定的な対応は、2026年3月末まで延長されますが、次回以降はマイナ保険証や資格確認証を持参するよう働きかける患者教育も必要ですね。
骨太の方針2025より、医療機関で備えて置くべきこと
骨太の方針2025を受けて、来年度の診療報酬改定に向けて、医療機関として準備を進めておくべきことを挙げておきます。
1. デジタル化(医療DX)対応
ベンダーとの連携強化・電子カルテ情報共有サービス設定調整
調剤薬局との電子処方箋接続準備
2. 処遇改善対応
ベースアップ評価料などの算定条件整備と算定漏れ防止
3. 診療報酬の経営安定対応
診療報酬制度の動向把握と、重要な加算や算定可能項目の整理
4. 副業・人材シェアリングの支援
成果・ノウハウを組織内に還元する仕組み構築
恐らく来年度の診療報酬改定では、これらの項目に対し何かしらの動きや評価があると思われます。
この流れに乗れるよう、今の内から準備をしておきましょう。
2025年11月を目処にラコール半固形が販売終了に
2014年~薬価収載されていた「ラコール®NF配合経腸用半固形剤」ですが、1,600kcalの摂取で1日に必要なビタミン、微量元素の推奨量または目安量をほぼ充足できるような設計により、医療現場から「維持エネルギー量の低い患者の栄養管理にも配慮した製品」が望まれていました。
そこで、新しく2025年1月に「イノソリッド®配合経腸用半固形剤」を開発販売開始。
より日本人高齢者向けに、長期にわたり経口的食事摂取が困難な患者へ使用できるようです。
こちらの新商品も、『在宅患者半固形経管栄養指導管理料』の算定対象となります。
生産性向上・職場環境整備等支援事業に関する給付金が始まります
厚生労働省令和6年度補正予算「医療施設等経営強化緊急支援事業」のうち、生産性向上・職場環境整備等支援事業について、令和7年4月より都道府県へ申請により給付金が支給されます。
★対象施設:令和7年3月31日までにベースアップ評価料を届け出ている
病院、有床診療所(医科・歯科)、無床診療所(医科・歯科)及び訪問看護ステーション
★支給額:無床診療所の場合:1施設×18万円
★支給対象:ICT機器等の導入による業務効率化(タブレット端末、WEB会議設備など)
タスクシフト/シェアによる業務効率化(医師事務作業補助者など新たな配置)
給付金を活用した更なる賃上げ(既に雇用している職員の賃金改善)
※まだ申請受付を開始していない自治体が多いようですが、令和6~7年度にかけて導入した(予定も含む)事業所は、ぜひ申請することをお勧めします。
電子処方箋の運用を開始する医療機関は医薬品マスタの点検報告を
適切に医薬品のマスタの設定が行われているか等、安全に運用できる状態であることを、電子処方箋の発行・応需の前に、必ず点検報告を行うこととされました。
以下のフォームから報告を忘れずに行ってください。
https://forms.gle/B68q22zNVyts8N9cA
2024年12月2日以降のオンライン資格確認の取扱いに関するまとめ
従来の健康保険証や資格確認証を持ってなく、マイナ保険証での資格確認もできない場合の運用方法を解説します。
≪資格確認≫
①患者が持参した『資格情報のお知らせ』または患者のスマートフォンの『マイナポータル』画面で確認する
②①が確認できない場合『被保険者資格申立書』に記載してもらう
(受診歴がある場合は、口頭確認でも良い)
★資格確認方法:001332947.pdf
≪レセプト作成≫
②の場合、被保険者番号は不詳として扱い、各欄に『7』を記載する
保険者番号『77777777(8桁)』
記号は記載せず、番号は『777777777(9桁)』
レセプト摘要欄に、『被保険者資格申立書』の内容を記載する
(口頭確認による旧資格情報の場合は、摘要欄に『旧資格情報』を記載する)
★レセプト請求方法:001330101.pdf
≪レセプト返戻≫
不詳レセプト請求後資格情報の相違があっても、原則返戻は行われないが、社保⇔国保・後期高齢者医療間の変更については返戻され、医療機関が再請求を行う必要がある。
ベースアップ評価料の届出様式が簡略化
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)に係る医療機関の届出書類作成負担軽減のため、新様式作成に関する資料と説明動画が出されています。
ぜひ参考にしてみてください。
★小規模無床診療所向け資料:001381327.pdf
★説明動画:外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)専用届出様式作成の手引き
訪問診療等のオンライン資格確認(居宅同意取得型)に関するまとめ
モバイル端末等によるオンライン資格確認が可能となり、患者宅等で保険資格を確認できるようになってから、しばらく経ちました。
初回時の同意に基づき、2回目以降の訪問においては、当該医療機関等との継続的な関係のもと訪問診療等が行われている間、 医療機関等において再照会機能を活用した資格確認を行うとともに、薬剤情報等についても取得できるのは運用的には楽になりましたね。
ただ、マイナ保険証自体の取得状況と初回同意のハードルを考えると、まだまだ算定まで結びついていない医療機関も多いようです。
https://iryohokenjyoho.service-now.com/sys_attachment.do?sys_id=42843a13338eded0ba774632cd5c7b30
この12月より、健康保険証の新規発行が終了となり、今後ますますマイナ保険証への誘導が強くなりますが、
取得している割合が少ない在宅患者さんの場合は、マイナ保険証以外の資格確認方法も確認しておきましょう。
資格確認書(マイナ保険証以外の受診方法)|デジタル庁
マイナ資格確認アプリでできること
2025年10月1日から、訪問診療等においてマイナ資格確認アプリが利用可能となりました。
マイナ資格確認アプリを利用することで、暗証番号入力が不要になり、目視確認による本人確認が可能になります。
公費医療受給者証が紙からデジタルへ置き換わります
マイナ資格確認より、患者の同意があった場合、医療機関がオンライン資格確認システム等により、医療費助成情報を確認できるようになります。
国の公費負担(指定難病、自立支援医療など)、地方自治体独自の医療費助成(心身障害者医療など)が順次対象になります。
令和6年度は、全国183自治体(22都府県、161市町村)で実施を予定しています。
但し、PublicMedical Hub(PMH)のシステムを導入する必要がありますので、レセコン改修費用が別途かかりますし、対応済みのベンダーも限られているので、必ず確認してください。
補助金は申請は、2025年2月1日までのようです。お忘れなく!
かかりつけ医機能報告制度
2025年4月から、かかりつけ医機能報告制度がスタートします。
簡単に言うと、医療機関において、『どんな機能を持ち、何の病気を専門にどんな疾患を診れるのか?』を国に報告する制度です。
これによって、患者さんが医療機関を選ぶ際の基準ができるメリットがあると言われています。
一号報告:40疾患、17診療科で該当するもの
かかりつけ医研修の有無 など
二号報告:診療時間外の対応
入退院時の支援
在宅医療の提供
介護サービスと連携した医療提供 など
二号機能報告では、どんな連携ができるか?がポイントになるかと思います。
さらにこの報告には、全国医療情報プラットフォームの参加・活用をする体制を有していることが義務づけられていることで、DX推進はせざる得なくなりそうです。
もしかしたら、このかかりつけ医機能報告制度が、今後の診療報酬点数にも影響するかもしれませんね。
まずは、この報告用フォーマットが届いたら・・・
①早めに都道府県知事に報告する
②自院で足りない機能があれば、体制を整える
③患者説明のための文書(チラシ等)を用意しておく
以上の運用で進めていくと良いと思います。
